一度絶望を味わった瞳の場合(外を連れまわして気分転換で表情を明るくする)。)
瞳は、一度絶望を味わった、ある、中華ドールの輸入業者の倉庫の端に使い古しの段ボールに包まれ廃棄寸前だった瞳、脇は裂け顔は汚れまつ毛は所々はげ落ちていた。
脇の裂けは骨格が見えるほど裂けていた。
手首も裂けていた。
当時、中華ドールのほとんどはTPE素材で裂けを修理することは不可能だったので、中国ドール輸入業者の社長は、廃棄を決め込んで使い古しの段ボールに入れて置いたようだ。
カビが生え埃で汚れた状態だったのでまずカビキラーで汚れカビを落とした後、亀裂の入ったところをナイフで削り信越化学のシリコンで埋め最後に、お風呂で丁寧にボディーシャンプーで洗いベビーパウダーで全身に塗った。特に大変だったのは目、何回も洗い汚れを取ったがまつ毛はなかなか汚れが取れなかった。
かなり汚れはあったが不思議なことに関節の傷みは、ほとんどなく、膝を少し曲げた立位もできた。暗い表情はなかなか抜けなかったので、休みの日はなるべく外出をして、気分を和らげるようにした。
とにかく気分転換に外を連れまわした。
瞳ちゃんは、お花が好きでお隣のお花をよく見に行っていた。
浴衣もお似合い。
そして、表情も柔らかくなった。
そして、家に来て3年目オリエント工業さんに里帰りしてメイクを直していただいた。
こんな表情を見るともっと早く里帰りさせて、メイクを直していただけばよかったと思った。
そして、今度の目標はスキー場でスキーをすることですね。
とっても希望に胸を膨らませる瞳です。